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エクセルを使って、さまざまな積み立てシミュレーションをしてみよう

 投資をはじめる前には、今考えている投資プランで目標が達成できるかシミュレーションしてみましょう。あらかじめシミュレーションしておくことで、今の投資プランで大丈夫か確認できます。

 ただ、シミュレーションを電卓でするとはとても大変です。エクセルを使えば簡単にできますので、エクセルでシミュレーションしましょう。

  • 投資をはじめる前に、積み立てのシミュレーションをしましょう
  • 積み立てのシミュレーションを、電卓でするのはとても大変です
  • エクセルを使えば、簡単にシミュレーションすることができます
  • 投資シミュレーション用エクセルファイルをダウンロード

投資をはじめる前に、積み立てのシミュレーションをしましょう

 積み立てのシミュレーションをすることで、今の投資プランで目標達成できるかわかります。たとえば、あなたが以下の投資プランを考えていたとしましょう。

  • 期待リターン:4%
  • 積立期間:20年
  • 最初の5年間は月5万円投資、その後は月3万円投資
  • 初期投資額:300万円
  • 目標額:3,000万円

 この条件でシミュレーションすると、3,000万に到達するには約28年かかることがわかりました。このプランでは、積立期間20年の間に、目標が達成できません。目標の達成には、積立額の増額が必要です。

 目標達成できないことがあらかじめわかれば、積立額を増やす行動を考えるきっかけになります。積立額を増やすための行動とは、たとえば、生命保険の見直しです。独身のときは、生命保険はいりません。

 生命保険は、あなたが突然亡くなってしまった場合に、遺される方が経済的に困らないようにするためのものです。したがって、まだ独身である場合など、「あなたが亡くなっても経済的に困る方がいない」場合、生命保険に加入する理由はありません。

 葬式代くらいはご自分で用意しましょう、などと勧誘をうけるかもしれませんが、葬式代を作るなら、掛け金分を普通に貯金した方がましです。生命保険は、掛け金の半分くらいを手数料でもっていかれます。掛け金の半分をとられながら、「不意の葬式代の出費」に備えるのは、合理的ではありません。

>> 生命保険の掛け金を積み立て資金にできないか考えてみる

 他には、固定費の削減です。スマホを格安SIMに変えるのもいいかもしれません。格安SIMだと月3,000円以下でスマホを使えますので、現在、月8,000円支払っている場合、月5,000円以上通信費を安くすることができます。

 このように、「目標達成できない」と、あらかじめわかることはとても大切です。目標達成できないことがわからなければ、支出を見直すことはなかったでしょう。

 しかし、電卓でこの計算をするのはとても大変です。


積み立てのシミュレーションを、電卓でするのはとても大変です

 電卓で積み立てのシミュレーションをするには、(1)投資額に期待リターンを掛けて、(2)毎年の投資額を足す―という計算を、投資年数分くりかえさなければなりません。たとえば、先ほどの例を電卓でシミュレーションしてみましょう。

  • 期待リターン:4%
  • 積立期間:20年
  • 最初の5年間は月5万円投資、その後は月3万円投資
  • 初期投資額:300万円
  • 目標額:3,000万円

1.初期投資額:300万円に、1.04(1+期待リターン:0.04)を掛け、最後に60万円(=月5万円を年額に換算)を足します。(1年目の運用終了)
2.1.に1.04を掛け、60万円を足します。(2年目の運用終了)
3.2.に1.04を掛け、60万円を足します。(3年目の運用終了)
4.3.に1.04を掛け、60万円を足します。(4年目の運用終了)
5.4.に1.04を掛け、60万円を足します。(5年目の運用終了)
6.5.に1.04を掛け、36万円(=月3万円を年額に換算)を足します。(6年目の運用終了)
・・・あとは6.の計算を計算結果が3,000万円になるまで繰り返します。

 手作業なので「さまざまなパターンが試せる」という利点もありますが、面倒すぎます。さまざまなパターンの例としては、途中で「投資額」・「期待リターン」を変える、などがあります。たとえば、「10年間積み立てたあとは、積立額を0円で計算する」、「20年間積み立てたあとは、リスクを下げて運用したいので、期待リターンを下げて計算する」、ということも可能です。

>> 許容できるリスクに合わせて投資をするには、複数の資産を組み合わせること

 しかし、この面倒な計算と同じことが、エクセルを使えば簡単できます。


エクセルを使えば、簡単にシミュレーションすることができます

 積み立てシミュレーションに使うのは、FV関数です。FV関数は、「期待リターン」・「投資年数」・「投資年額」・「初期投資」を入力することで、投資結果が計算できる関数です。実際に使う場合は、あらかじめエクセルで下の表を作っておきます。なお、「投資月額」、「初期投資」は、マイナスをつけて入力しなければなりません。

 FV関数用の表

 B7のセルには、「=FV(B2,B3,B4*12,B5)」と入力しています。入力内容は、=FV(期待リターン,投資年数,投資月額×12,初期投資)です。3つ目の「投資月額×12」に注意してください。FV関数の3つ目には、「投資年額」を入れる必要がありますが、「投資月額」の方がわかりやすいため、「投資月額」を12倍して「投資年数」に変換しています。

 また、途中で投資条件を変更できるように、横に2列ほど式を追加しておきます(例ではC列・D列が該当します)。2列にわたる場合は、1列目の「資産額」を、2列目の「初期投資」に転記し、マイナスになるようにしましょう。

資産額を初期投資に転記

 FV関数が入力できたら、ゴールシーク機能を使ってシミュレーションします。さまざまなシミュレーションをしてみましょう。

(1)まずは、基本的な使い方として、20年で3,000万貯めるには月々いくら投資する必要があるか、シミュレーションしてみましょう。

 まず、条件を設定します。リターン:4%、投資年数:20、投資月額:0、初期投資:-300と入力します。

 次に、ゴールシークを起動します。上の「データ」タブをクリック、「What-If 分析」をクリック、「ゴールシーク(G)」をクリックで、ゴールシークが起動します。

 そして、ゴールシークの入力欄に、計算条件を入力します。「数式入力セル(E)」に、資産額のセル:B7を選択、「目標値(V)」に、3000を入力、「変化させるセル(C)」に、投資月額のセル:B4を選択します。

ゴールシークの入力内容

 すると、計算結果は6.6と表示されます。この条件の場合、月6.6万円投資すれば、20年で3,000万円貯められることがわかりました。

(2)次に、「1,000万まで頑張って月10万円投資し、貯まったら投資月額を0円にする」と、目標到達まで何年かかるか、シミュレーションしてみましょう。

 まず、条件を設定します。(1)1期の列に、リターン:4%、投資年数:0、投資月額:-10、初期投資:-300と入力します。(2)2期の列に、リターン:4%、投資年数:0、投資月額:0と入力します。
※2期の「初期投資」は、B7が転記されるようになっているので、何も入力しません。

 次に、各期ごとに、何年かかるかゴールシークで計算します。

(ア)最初に、「1,000万円まで頑張って月10万円投資する」場合に、1,000万円到達まで何年かかるかを計算します。

 まず、ゴールシークを起動します。上の「データ」タブをクリック、「What-If 分析」をクリック、「ゴールシーク(G)」をクリックで、ゴールシークが起動します。

 次に、ゴールシークの入力欄に、計算条件を入力します。「数式入力セル(E)」に、資産額のセル:B7を選択、「目標値(V)」に、1000を入力、「変化させるセル(C)」に、投資年数のセル:B3を選択します。

1列目のゴールシークの入力内容

 すると、計算結果は4.90485454946633と表示されます。この条件の場合、約5年で、1,000万円貯められることがわかりました。

(イ)次に、「1,000万円貯まったら投資月額を0円にする」と、3,000万円到達まで何年かかるかを計算します。

 まず、ゴールシークを起動します。

 次に、ゴールシークの入力欄に、計算条件を入力します。「数式入力セル(E)」に、資産額のセル:C7を選択、「目標値(V)」に、3000を入力、「変化させるセル(C)」に、投資年数のセル:C3を選択します。

2列目のゴールシークの入力内容

 すると、計算結果は28.0110233128211と表示されます。1,000万円到達後、約28年で、3,000万円貯められることがわかりました。

(ウ)目標達成までの年数は、2期の下の「年数のセル:C10」に表示されます。

 計算の結果、約33年かかることがわかりました。

ゴールシークの計算結果

 このように、エクセルのFV関数と、ゴールシークを使うことで、さまざまなシミュレーションが簡単にできます。


投資シミュレーション用エクセルファイルをダウンロード

 実際のエクセルファイルを見た方がわかりやすいと思いますので、上記のエクセルファイルをダウンロードできるようにしておきます。
>> 投資シミュレーション用エクセルファイル









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